大判例

20世紀の現憲法下の裁判例を掲載しています。

最高裁判所第三小法廷 昭和25(あ)2373 判決

主 文

本件上告を棄却する。

当審における訴訟費用は被告人の負担とする。

理 由

被告人A及び弁護人西園寺正雄上告趣意は末尾に添附した別紙記載の通りである。

被告人Aの上告趣意について。

論旨は原判決の事実誤認を主張することに帰するから上告適法の理由とならない。

弁護人西園寺正雄上告趣意第一点について。

所論勾留状にいう有効期間とは、執行に着手するまでの期間であつて、勾留の期

間でないことは勾留状の記載自体及び刑訴六四条一項の明文上からも明らかである。

そして勾留の期間は刑訴六〇条二項により公訴提起の日から二箇月間であるから三

月一〇日に公訴を提起された本件被告人の勾留期間は五月九日を以て満了するので

同月一〇日から勾留期間の更新をした第一審裁判所の措置には少しも違法はない。

従つて、憲法違反の主張はその前提を欠くこととなり理由がない。(昭和二五年(

あ)第二六一号同年六月二九日第一小法廷決定参照)

第二点について。

論旨は事実誤認の主張であつて上告適法の理由とならない。

よつて刑訴四〇八条、一八一条により主文の通り判決する。

以上は裁判官全員一致の意見である。

昭和二五年一二月二六日

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 長 谷 川 太 一 郎

裁判官 井 上 登

裁判官 島 保

- 1 -

裁判官 河 村 又 介

裁判官 穂 積 重 遠

- 2 -

自由と民主主義を守るため、ウクライナ軍に支援を!